オニプレートトカゲはゴツゴツとしたヨロイの様なウロコが特徴的で、まさに恐竜の様な見た目のカッコイイ爬虫類です。
その見た目とは裏腹に意外とおとなしい性格なことが多いため、初心者にオススメのペットでもあります。
この記事ではオニプレートトカゲの特徴や飼育環境の作り方などをまとめています。
- オニプレートトカゲに興味がある
- オニプレートトカゲを飼ってみたい
- 飼うのに必要なものが知りたい
目次
オニプレートトカゲの特徴
分類 | カタトカゲ科トカゲ属/爬虫類 |
---|---|
体長 | 平均40cm前後/最大50cm |
寿命 | 平均10年 |
価格 | 5,000〜20,000円 |
オニプレートトカゲの名前
オニプレートトカゲの名前の「オニ」というのは「大きな」という意味で使われています。
「大きな」という意味は少し意外かもしれませんが、他の生き物でも使われることがあります。
魚の名前などで「オニ」がつくものは聞いたことがあるのでは無いでしょうか?
オニイワシ
オニアジ
オニアンコウ…など
また、別の呼び方として「オオプレートトカゲ」とも呼ばれています。
これは「オニ」の「大きい」という意味をそのまま使った形ですね。
英語では「Sudan plated lizard」
日本固有のトカゲでは無いため、英語では別の名前がついています。
メジャーな呼び方は「Sudan plated lizard」と呼ばれているようです。
- Sudan
スーダン : アフリカ大陸のサハラ砂漠南、コンゴ盆地より北の地域の名前 - plated
プレート : 板 - lizard
リザード : トカゲ
さらに英語でもいくつかの呼ばれ方があります。
- western plated lizard
ウエスタンプレートトカゲ - great plated lizard
グレートプレートトカゲ - Broadley’s rough-scaled plated lizard
ブロードリーズラフスケールプレートトカゲ
オニプレートトカゲのサイズは中型
オニプレートトカゲの大きさは平均して40cmほどで、中型のトカゲになります。
別名で「オオプレートトカゲ」とも呼ばれていますが、プレートトカゲの中で最大のものではありません。
プレートトカゲの中で最大種は「イワヤマプレートトカゲ」と言われ、大きくなると75cmにもなると言われています。
もし、オニプレートトカゲの購入を検討している場合は事前に40cmの大きさを意識しておくと良いかもしれません。
身の回りのもので40cmに近いものはテンキー付きのキーボードがわかりやすいと思います。
アフリカのサバンナや乾燥地帯に分布
オニプレートトカゲは、アフリカの東部、中央部に主に分布しています。
砂漠やサバンナ、乾燥した地域に生息していて、砂の中に穴を掘ったり、岩場の影などで生活しています。
分布している国は以下になります。
- トーゴ
- タンザニア
- エリトリア
- エチオピア
- カメルーン
- ケニア東部
- コンゴ民主共和国
- ザンビア
- ジンバブエ
- スーダン南部
- スワジランド
- 中央アフリカ
- ナイジェリア
- ベナン
- ボツワナ
- マラウイ
- 南アフリカ共和国
- モザンビーク
オニプレートトカゲは2亜種
オニプレートトカゲは亜種として2種類が確認されています。
生息している地域により分けられ、体の色に特徴が出ます。
ヒガシオニプレートトカゲ
生息地は、東アフリカのエチオピアやケニアなどです。
体の全体が黒っぽく、ニシオニプレートより色のメリハリが薄いです。
ニシオニプレートトカゲ
ニシオニプレートトカゲはトーゴ産のものがメジャーです。
体の側面に赤いラインが入ってる事が特徴です。
2種類ではニシオニプレートトカゲのほうが人気が高いです。
オニプレートトカゲの購入方法
オニプレートトカゲはペットショップや爬虫類の専門店などで購入することができます。
比較的人気な種類なため、在庫の無い店舗も多くなってきました。
その他に即売会などで販売されていることがあるので、近場で行われていないか探してみるのもいいかもしれません。通常よりも安く販売していることもあるようです。
日本に輸入されているのはトーゴ産
少し前まではタンザニアから安価で多く輸入されていたのですが、環境保全の目的から輸出されなくなりました。
現在は日本に輸入されているのはトーゴ産のものが多くなっています。
販売されているのは輸入した野生の個体
オニプレートトカゲは繁殖をして販売するとコストが高くなってしまうため、ほとんどの場合は野生にいるものを捕獲して販売しています。
そのため販売されているもので、幼体の個体を見かけることはあまりありません。
爬虫類は対面での販売が義務付けられている
なお、購入するときの注意点として、爬虫類の販売は対面ですることが義務付けられています。
基本的にはインターネットを通してのみの販売されていません。
必ず”直接”説明を受けましょう。
オニプレートトカゲの飼育設備
オニプレートトカゲを飼育するために必要なものをみていきましょう。
- ケージ
- ライト
- 床材
- 水容器
- シェルター
もともと厳しい環境に住んでいるため体が頑丈で、必要な設備もそれほど多くありません。
揃えることも難しくないので入門用のペットとしてオススメです。
ケージ
まず、飼育するためのスペースが必要になります。
爬虫類用のものでもケージは様々なものがありますが、熱帯魚用の水槽や衣装ケースなどのプラスティックケースなども使うことができます。
水槽や衣装ケースなどの場合はフタを自作することが必要です。
脱走をしっかり防ぐことができ、ライトを当てられ、空気が入るようしましょう。
基本的に大きさは60cmは欲しいところです。90cmもあれば十分でしょう。
もし、多頭飼いを検討している場合は90〜120cmぐらいを目安にしましょう。
大きいものケージが見つからない場合は自作するか、オーダーメイドで頼むことも選択肢になります。
オニプレートトカゲは立体活動が少ないため、ケージは床の面積がなるべく広くなように心がけましょう。
ライト
ライトは「バスキングライト」と「紫外線ライト」の2つが必要になります。
爬虫類は自分で体温調節をすることができない「変温動物」です。
そのため、野生の個体は日光浴をして体を温めています。
加えて紫外線を浴びることで、カルシウムを体に取り込むために必要な「ビタミンD3」を生成しています。
室内で飼う場合は擬似的に日光浴ができる環境を作ることが必要になります。
オススメのライトはバスキングライトと紫外線ライトの2つの機能をもったライトです。
紫外線ライトは寿命があり、使い続けると効果がなくなってしまいます。
半年を目安に交換を検討しましょう。
床材
オニプレートトカゲは乾燥地帯に住んでいるので、似た環境になるデザートサンドタイプの床材がオススメになります。
土の中に潜ったりすることがあるので、少し厚めにひいてあげてもいいかもしれません。
その他に湿気を含んだチップタイプもオススメです。個体ごとに好みが変わる場合があります。
フンや食べ残しなど、ケージの汚れはマメに取り除いてあげるようにしましょう。
水容器
飲み水用として水容器を用意してあげましょう。
その他の役割として水浴びをすることもあるので、できれば体全体が浸かれるものを用意してあげましょう。
かなり大きな水容器が必要になるため、専用のものを用意するのは難しいかもしれません。
ちょうどいいサイズのプラケースを入れてあげるのがオススメです。
ただ、足場が無いと入れないことがあるので、石などを置いて水に入りやすくしてあげましょう。
水浴びする場所が無い場合は、霧吹きをしてあげたり、床材の一部を湿られせたりして対応しましょう。
ただし、もともと乾燥地帯に住んでいるため、なくても問題ないことがあります。
シェルター
オニプレートトカゲは臆病で神経質な性格の個体が多いため、安心できて隠れられるスペースを用意してあげましょう。
また、もともとは野生の個体を飼うことになることが多いので、飼い始めは人慣れをしていないことが多いです。
その点をふまえて飼い始めはシェルターを入れる方が良いでしょう。
専用のものでなく園芸品のプランターなどを流用するのも良いかもしれません。
飼い始めはシェルターを入れてもいいのですが、シェルターに隠れていつまでも人慣れしないこともあるので、あえてシェルターを入れないことも考えましょう。
飼育方法
餌
餌は雑食性で食いつきがよく、なんでも食べてくれます。
基本的には昆虫をメインにして、野菜や果物などのバランスよく与えてあげるのが理想です。
その他に栄養バランスの良い爬虫類用の人工餌も食べてくれます。
多くの爬虫類はカルシウム不足による病気になることがあるので、サプリも混ぜてあげましょう。
餌の頻度は週2〜3回ほどにしましょう。
肥満は短命にも繋がりやすいため、餌をあげすぎないように注意してあげましょう。
温度
温度は基本的に20〜25℃ぐらいに保ちます。
バスキングライトにより飼育スペースの1/3ほどをホットスポットにします。
ホットスポットの温度も個体により好みがあるので、30〜35℃ぐらいにして必要に応じて温度変えましょう。
バスキングスポットにいる時間が長い場合は温度を少し上げ、逆にバスキングスポットにいる時間が短いならば温度を下げてみましょう。
オニプレートトカゲは、昼行性の爬虫類なので、夜はバスキングライトと紫外線ライトを弱くするか、切って温度を下げてあげましょう。
通常は冬でも室温などが高いため問題ありませんが、ケージ内の温度が低くなりすぎてしまう場合はヒーターの購入を検討しましょう。
ハンドリング時の注意点
基本的に爬虫類は人に懐くことは無いと言われています。
そのため、長時間のハンドリングなどは基本的にストレスに感じてしまいます。
また、気をつけるポイントとして、持ち上げる時はすくう様に持ちあげてあげましょう。
上から覆いかぶさるようにくると猛禽類などの天敵のように感じてストレスになってしまいます。
ハンドリングのあとは手を洗う
オニプレートトカゲに限らず爬虫類はサルモネラ菌を保菌しています。
そのため、ハンドリング後やお世話の後は必ず手を洗うようにしましょう。
サルモネラ症になってしまうと、下痢、嘔吐、腹痛、発熱などが現れて、治るまでに2〜7日ほどかかります。
ペットを扱う手袋なども販売されているので普段から使うこともオススメです。
まとめ
人気のオニプレートトカゲを紹介しました。
飼育環境を作るのもそれほど手間がかからないので、初心者向けと言えますね。
野生の成体を捕まえているため、それ以上大きくならないのもいいところです。
つまり追加料金がかかってこないんですよね。
人馴れさせてしまえば、特徴的なウロコが眺めるだけでも楽しめそうなペットです。
ぜひ、飼育するのにチャレンジしてみては、いかがでしょうか?