2019年4月2日に『ヒョウモントカゲモドキの健康と病気』という本が、誠文堂新光社さんから発売されました。
筆者自身もAmazonで予約注文をしていて、家に届くのを今か今かと待ちわびました。
ヒョウモントカゲモドキを飼育して間もない方だけでなく、何年も健康に生体を育てている方にもオススメです。
やはり一緒に過ごしている大切な家族として、ヒョウモントカゲモドキたちの病気と健康に細心の注意を払うのは必要な事です。ぜひこの本を手にとって素敵な爬虫類ライフを送っていただけたらと思います。
(2025/02/07 15:50:30時点 Amazon調べ-詳細)
全てのヒョウモントカゲモドキ飼育者に
すでにヒョウモントカゲモドキを飼育されている方にオススメだと前述しましたが、
『ヒョウモントカゲモドキの健康と病気』は
これからヒョウモントカゲモドキの飼育を始める人にもオススメしたい本です。
これから飼育を始める人にもオススメである理由
その理由は3つあります。
理由の1つ目は、「ヒョウモントカゲモドキを購入する際の注意点」の章を読むことで
納得して個体を購入できるようになるためです。
2つ目は、「ヒョウモントカゲモドキを迎え入れる準備」の章を読むことで
安心して飼育が始められるため。
3つ目は、「ヒョウモントカゲモドキを迎え入れたら」の章を読むことで
どんなお世話をすればよいのか想像できるためです。
お世話の様子をチェックできれば、必要な飼育用品を事前に準備することができます。迎え入れた後に必要なものに気づき、慌てて飼育用品を買うこともなくなるので、より安心感を持って飼育を始められます。
安心感を持って迎えいれられる
「ヒョウモントカゲモドキを購入する際の注意点」の章では、
どこに注意をして生体選べばよいのかが具体的に記述されています。
「こんな個体は避けるべき。ケージ内のココを確認しましょう。生体を見てチェックをすべき箇所は・・」
といったこと書かれています。
「ヒョウモントカゲモドキを迎え入れる準備」の章では、飼育準備について20ページを超える量の記載がありました。
飼育環境を構成する要因として、
- 気候因子
- 科学・物理的因子
- 栄養的因子
- 生物的因子
- 居住因子
を挙げていて、それぞれの要因に対して
- 何を考えて・どんな基準で環境を作ればよいのか
- その環境を採用したときの生体への影響
が詳細に載っています。
「ヒョウモントカゲモドキを迎え入れる準備」の章を読むことで間違いなく
生体に配慮した環境づくりができるようになります。
ヒョウモントカゲモドキを飼育していたら手に取りたい本
これから飼育を始める方にとって有用ということを記述しましたが
もちろんすでに飼育をしている方にも為になる本です。
そのため、全てのヒョウモントカゲモドキ飼育者にオススメできる本なのです。

正しいヒョウモントカゲモドキの飼育知識を手に入れる方法の一つ
『ヒョウモントカゲモドキの健康と病気』の著者、小家山 仁さんは
日本でも数少ない爬虫類専門の獣医で、爬虫類のプロフェッショナルです。
この本を読むことで著者の豊富な経験と知識に触れられ
ヒョウモントカゲモドキとの幸せな生活に役立てることができます。
ネット上には間違った知識が載っていることも
Twitterやネットにあふれている情報は、良くも悪くも飼育者の主観や経験則によって記述されている場合があります。とくにTwitterでは短い文章の表現により、読み手側が勘違いしてしまうことも稀にあります。
下記はヒョウモントカゲモドキのビタミンD3に関する記載です。
ビタミンD3が添加されているカルシウム剤は使わないほうが良いという意見もありますが、特に成長期の個体では、カルシウム剤単体での給与では、かなりの確率で代謝性骨疾患に陥ります。カルシウムのみ給与しても、そのカルシウムを腸から効率よく吸収できなければ意味がありません。
出典:『ヒョウモントカゲモドキの健康と病気』 p.72
過去に「ヒョウモントカゲモドキにビタミンD3は必要がない」という情報がTwitterで流れていました。
本書を読むことで、Twitter上でたまに散見される誤った情報や、間違えて覚えてしまった知識を正すことができるかもしれません。
豊富な情報量
『ヒョウモントカゲモドキの健康と病気』では充実した情報を多くの写真と共に見ることができます。
目次をご覧いただきたいと思います。
- はじめに
- ヒョウモントカゲモドキについて
- ヒョウモントカゲモドキを購入する時の注意点
- ヒョウモントカゲモドキを迎え入れる準備
- ヒョウモントカゲモドキを迎え入れたら
- 餌とサプリメント
- ヒョウモントカゲモドキに楽しい生活を送ってもらうために
- 繁殖
- 動物福祉
- 健康チェックと動物病院への受診の仕方
- ヒョウモントカゲモドキの病気
- ヒョウモントカゲモドキの品種
- 参考・引用文献
どの章も豊富な情報が記載されています。
「ヒョウモントカゲモドキの病気」の章には目を閉じたくなる写真がいくつか掲載されていますが、病気の症状を知り原因を把握するために一読しましょう。

健康と病気
幸い、筆者が飼育しているヒョウモントカゲモドキが病気にかかったことはないですが
老化や突発的な怪我で病気になってしまうのではないかという不安は少なからずあります。
「健康チェックと動物病院への受診の仕方」の章や「ヒョウモントカゲモドキの病気」の章を読んで、日頃のチェック方法や病気の予防方法を勉強しておくことは飼育者・ヒョウモントカゲモドキにとって大変有意義なものになるはずです。
特に病気の原因が役立つ
「ヒョウモントカゲモドキの病気」の章には40以上の病気に関して原因・症状・対処法が記載されています。
病気の原因を把握することで、病気の予防策をとったり、環境の見直しができるようになります。
そのため、病気の原因は強く一読を推しておきます。
対処法に関しては、主に獣医が行う処置が記載されています。
飼育者が行う対処ではありませんので、生体に異常を感じた場合はすぐに病院に向かいましょう。
気をつけなければならないことを確認
参考として脱皮不全に関する原因の記述を抜粋します。
【原因】脱皮不全は、全身的にも局所的にも起こることがあります。原因として、極度な乾燥状態でも引き起こされることがありますが、あまりに加湿した場合にも引き起こされることがあります。特に、脱皮直前に霧吹きを頻繁に行い長時間ケージ内が蒸れた状態が続いたり、床材を濡らすような過剰な加湿は、脱皮不全を助長してしまうことがあります。さらに、シェルターの下にパネルヒーターが敷かれている場合には、低温火傷が原因で四肢の指や手のひら・足の裏・腹部や尻尾の腹面などが限局して脱皮不全を起こすことがあります。
出典:『ヒョウモントカゲモドキの健康と病気』 p.119
病気の原因を確認することで
- 乾燥状態に気をつける
- 過剰な加湿に気をつける
- パネルヒーターの温度に気をつける
といった環境の見直しによる病気の予防ができるようになります。
病気の予防がヒョウモントカゲモドキにとって、
また飼育者にとっても充実した爬虫類ライフに繋がることでしょう。

ヒョウモントカゲモドキを幸せにする
いかがでしたでしょうか。
お迎え時の注意点・飼育方法・環境・健康、
どの情報もヒョウモントカゲモドキ飼育者にとって重要ではないでしょうか。
本の内容が少しでも気になった方は是非購入してみてください。
勝手ながら本書の「はじめに」を紹介して終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
(前略) 彼らを飼育することで、われわれが幸せな思いをしたり、癒やされたりするならば、同じ様に彼らにも幸せな生活を提供してあげてください。ヒョウモントカゲモドキという生き物はたくさん売られていますが、あなたが手に入れたその子は世界に1匹しかいません。飼い主と、一緒に暮らす生き物の双方にとって、幸せな毎日を過ごすことができれば、素敵なパートナーとして一緒に生活することができるのではないでしょうか。
本書が、飼育者とヒョウモントカゲモドキ双方にとって、幸せな生活を送るために少しでもお役に立てれば幸いです。
(2025/02/07 15:50:31時点 Amazon調べ-詳細)
このサイトではヒョウモントカゲモドキを紹介する記事がいくつかございます。
興味がある方はそちらもご覧になってみてください。
代表的な種類と購入予算を解説-1-320x180.jpg)

