ヒョウモントカゲモドキのよくある質問
ヒョウモントカゲモドキはヒョウのような柄をしたヤモリです。
愛くるしい顔や、丈夫さ、食いつきの良さ、落ち着きの高さから、
女性にも大人気の種類です。
今回はレオパ未経験者・初心者の方によく聞かれる質問についてまとめてみました。
飼育方法に関する記事をお探しの場合はこちら
生体に関する質問
ヒョウモントカゲモドキをレオパと呼ぶ人が多いのですがなぜ？
ヒョウモントカゲモドキは英名でレオパードゲッコーといい、
レオパードゲッコーを略してレオパと呼んでいます。
ヒョウモンと略してもいいのですが、
ヒョウモンリクガメと間違えるかもしれないのでレオパを好んで使用しています。
学術名はEublepharis macularius(ユーブレファリス・マキュラリウス)です。
たまにはユーブレファリス・マキュラリウスと呼んでみても良いかもしれません。
ヒョウモントカゲモドキはヤモリ？トカゲ？
ヒョウモントカゲモドキはヤモリでもありトカゲでもあります。
ヒョウモントカゲモドキ(Eublepharis macularius)は、爬虫綱有鱗目トカゲモドキ科Eublepharis属に分類されるトカゲ。
wikipediaに、「トカゲモドキ科に分類されるトカゲ」と記載がありますよね。
そうなんです。実はヒョウモントカゲモドキは、トカゲなのです。
ヒョウモントカゲモドキはトカゲモドキ科に属し、トカゲモドキ科はヤモリ下目に属しています。
ヤモリ下目はトカゲ亜目という分類に属すため、トカゲであり、ヤモリ(下目)でもあるといえます。
図で整理してみましょう。
トカゲ亜目を細分化したところにヤモリ下目があり、
そのさらに細分化された種類にトカゲモドキ科がいます。
大雑把にいうとトカゲの仲間であるため、wikiではトカゲである。といっているのですね。
一般的に日本でトカゲというと、
スキンク下目に属するトカゲのことを指している場合が多いです。
なぜ”モドキ”なのですか
トカゲに似た特徴のあるヤモリなので、トカゲモドキと呼ばれています。
トカゲモドキをトカゲ(スキンク下目)とヤモリと比較してみました。
| 種類 | 活動 | まぶた | 壁チョロ |
| トカゲ | 昼行性 | ある | できない |
| ヤモリ | 夜行性 | ない | できる |
| トカゲモドキ | 夜行性 | ある | できない |
夜行性ではあるものの他の特徴はトカゲに似ていますね。
ヤモリは指についている趾下薄板（しかはくばん）によってガラスを登ります。
トカゲモドキにはないためガラスを登ることはできません。
ヒョウモントカゲモドキの最大サイズは何センチになりますか
最大サイズは尻尾を含めておおよそ20〜25cmです。
ヒョウモントカゲモドキの寿命はどのくらいですか？
ヒョウモントカゲモドキの寿命は約15年です。最長で30年生きた例もあります。
費用に関する質問
最低限の初期費用はいくらかかりますか
最低限の初期費用は工夫をすればとても安く済ませることが可能です。
ケージは100円均一にあるシューズケースや大きいタッパに穴をあけることで代用が可能です。
シェルターはコレ一つで問題ありません(アダルトの場合はLサイズ)。
ウェットシェルターがあれば水入れは必須ではありません。
ウェットシェルター内の水滴や上部の水をペロペロと舐めます。
ウェットシェルターの中の湿度は高くなります。
湿度が高すぎると思ったら自分で湿度の低い場所へ移動するので細かい湿度調節も必要ないです。
冬は寒くならないようにパネルヒーターは必須です。
ウェットシェルターの中がサウナのようにならないように、
パネルヒーターは必ずウェットシェルターがない場所に敷きましょう。
床材はメンテナンスのし易いキッチンペーパーを使用します。
まとめると、
| 設備 | 価格 |
| ケージ | 108円 |
| シェルター | 540円 |
| パネルヒーター | 1,952円 |
| キッチンペーパー | 200円 |
合計 2,800円
生体は爬虫類即売会のイベントに向かえば、5,000円〜数万円で購入が可能なので、
なんと1万円もあれば飼い始めることが可能なのです。
しかし、安いから飼い始めるというものではなく、
15年以上生きるのでちゃんと世話ができるのか、
餌となるコオロギやデュビアを扱えるか、
お気に入りの子が見つかり愛情を注げるかなど、
真剣に考えてからお迎えをしていただければと思います。
お金にも余裕を持って、ヒョウモントカゲモドキにとって最高の環境を作成しましょう。
エサはレオパゲルなどの人工餌を使用するか、前述したようにコオロギやデュビアを購入することになります。
最低限の月にかかる費用、ランニングコストを教えてください
月にかかる費用はエサ代と電気代のみです。
活餌にはカルシウムパウダーをふりかける必要がありますが、こちらは400円で半年ほど持ちます。
お近くの爬虫類店・charmやamazonで活餌を購入する場合でも、
エサ代として月に3,000円を見越せば足ります。
誤食についての質問
レオパゲルでエサを与えたときに、床材がくっついてしまい一緒に食べてしまいます
基本的に小さな素材であれば排出されるので過度な心配はいらないです。
自然下でも砂を食べることはしばしばありますが、誤食がないに越したことはないです。
心配であれば床材をペットシート等に変えて安全性を高めることも一つの選択肢です。
床材が大きいものや、誤食の量が多い場合、
フンとして排出されない場合があります。
フンをしないようであればすぐに病院に連れていきましょう。
レオパが餌に飛びつく勢いでカルシウムサンド・水苔を食べてしまいます
誤食は少量ならあまり心配はいりませんが、
最悪の場合は砂が腸につまり腸閉塞になってしまいます。
便をしているか、毎日確認をしてあげてください。
心配であればキッチンペーパーを床材にして、水苔等の撤去も考えてみてください。
飼育に関する質問
虫が嫌いですが、ヒョウモントカゲモドキを飼育したい
残念ながら、虫を扱う覚悟は必要です。
人工餌であるレオパゲルやグラブパイも出ています。
しかし、活餌しか食べない個体も多いため
期待はしないほうが良いかもしれません。
虫といっても、ヨーロッパイエコオロギは、フタホシコオロギよりも小柄で涼し気な顔をします。
他にもハニーワームやシルクワームの選択肢もありますが、
栄養を考えるとヨーロッパイエコオロギやフタホシコオロギで育てるほうが良いでしょう。
カルシウムパウダーをふりかけることを忘れずにしてください。
人工餌に関する記事はこちらを参考にしてみてください。
多頭飼いは可能ですか
多頭飼いはNGです。
繁殖を目的としていないのであれば、多頭飼いはしてはいけません。
オスは縄張りを持っています。
オス同士一つのケージに入れると喧嘩をしてしまい
お互いにボロボロになってしまいます。
オス・メスで飼育をしているとメスは抱卵する可能性があります。
産卵には多くの体力を必要とし、卵を作るためのカルシウムも不足がちになります。
卵詰まりを万が一起こしてしまったら病院に連れていく必要があり、
最悪の場合、死んでしまうこともあります。
一匹は寂しいかなと考えてしまいますが、
爬虫類は一匹でいることが一番落ち着くのです。
ケージやウェットシェルターなどの必要な道具を揃えても、手が届かない金額ではないので
安心して暮らせる家を用意してあげましょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
ヒョウモントカゲモドキは本当に愛くるしい顔をしていて、
シェルターから顔を出す姿に惚れてしまいますよね。
しかし、いっときの気持ちだけで飼い始めずに、
先のことを考えて調べることも重要です。
少しでもたくさんの知識をつけて、爬虫類たちが幸せに暮らせるようにしたいですね。
