フトアゴヒゲトカゲはアガマ科のトカゲで爬虫類の中ではトップレベルの人気があります。
ほどよい大きさもあり、見た目のカッコ良さや仕草の可愛さを見ると、人気があるのも頷けます。
今回はそんなフトアゴヒゲトカゲの飼育方法を詳しく紹介します。

フトアゴヒゲトカゲに詳しくなろう
環境
フトアゴヒゲトカゲは、オーストラリア中央部から南東部の乾燥地帯に生息している昼行性のトカゲです。
生息地域内のバーズビルという街の気温を参考にしてみます。(holiday-weather.com)
夏の時期の平均気温は32℃、冬の平均気温は15℃
夏の最高気温は39℃、冬の最低気温は8℃でした。
特徴
名前
フトアゴヒゲトカゲの英名はベアーデッドドラゴン(髭の生えたドラゴン)です。
英名も和名も、ヒゲが生えている様に見えることからこの名前が付きました。
爬虫類愛好家からは フトアゴ と呼ばれています。

性格・仕草
フトアゴヒゲトカゲはとても温厚な性格でハンドリングがしやすいことが人気の理由の一つです。
フトアゴヒゲトカゲはアームウェービングと呼ばれる、
片腕をゆっくりと大きく回す仕草や、
ボビングと呼ばれる頭を上下に激しく振る仕草を見せてくれることがあり、
これらの仕草にハートを射抜かれる飼育者も多いです。
大きさ
フトアゴヒゲトカゲは成長に合わせて呼び名が変わります。
全長が〜30センチメートルまでの個体をベビー(〜生後2,3ヶ月程度)
30センチメートルから45センチメートルまでをヤングアダルト(〜生後6ヶ月程度)
それ以上の全長ならばアダルト(生後6ヶ月以上)と呼ばれます。
アダルトになると40~55センチメートルまで成長します。
一年で40cm近くになるので成長はとても早いですね。
尻尾
フトアゴヒゲトカゲの尻尾は全長の約半分ほどの長さです。
尻尾を上に反らしているときは、興奮しているか警戒をしていると言われています。
尻尾を激しく揺らしている場合は、怯えているか怒っていると言われています。

寿命
フトアゴヒゲトカゲの平均寿命は8年前後。
フトアゴヒゲトカゲの最長寿命は12年です。(参考サイト)
エサ
フトアゴヒゲトカゲのエサとしては
ヨーロッパイエコオロギやフタホシコオロギなどの昆虫の他に
小松菜、かぼちゃ、人参などの野菜も与えることができます。
フトアゴヒゲトカゲのエサに関しては、leathers.jpさんの記事が詳しいです。
フトアゴヒゲトカゲは食性が変化します。
若いうちは昆虫メインでアダルトになるにつれて野菜メインの食性になります。
ベビーからヤングアダルト用
ヤングアダルトからアダルト用
価格
フトアゴヒゲトカゲはペットショップや爬虫類専門店、
もしくは爬虫類の即売会イベントで販売されています。
値段はおおよそ1万円〜3万円で、珍しいモルフ(品種)は値段が高くなる傾向にあります。
フトアゴヒゲトカゲのモルフについては爬虫類.comさんが詳しいです。
https://repiew.jp/knowledge/event/reptile-events-2020/

フトアゴヒゲトカゲの飼育方法
フトアゴヒゲトカゲに詳しくなったところで、飼育方法を確認していきます。
必要なアイテムが多いので一つ一つチェックしましょう。
ケージについて
フトアゴヒゲトカゲは最大全長が40cm以上になるため、
ケージは60cm〜120cmの爬虫類専用ケージを選びましょう。
60cmはアダルトサイズには小さいという声が多いです。
ここでは90cm×45cmサイズのケージを記載しておきます。
バスキングライト・紫外線ライト・保温球について
フトアゴヒゲトカゲは温かい気候に住んでいるので保温は必須です。
昼間に点灯させるバスキングライト・紫外線ライトと
夜間に温度を上げるための保温球を用意する必要があります。
バスキングライト・紫外線ライトは両方同時に照射できるソーラーグローUVがオススメです。
ソーラーグローUVに関しては下記の記事を参考にしてみてくださいね。

保温に関しては、昼夜兼用の赤外線ライトを保温球として使用します。
保温球を入れるためのソケットも忘れずに。
保温・保湿について
昼間は32〜36℃
夜間は22〜27℃
を目安に温かい場所と涼しい場所をケージ内で作成し
生体が体温を調節できるようにしてください。
ライト直下で40℃、涼しいところで25℃を目安に設定すると良いでしょう。
温度の上がりすぎや下がり過ぎを防ぐために
タイマーサーモの導入をオススメします。
タイマーサーモは、自然環境の昼と夜を再現できるタイマー機能付きサーモスタットです。
湿度は60%〜70%を目安にしましょう。
エサの与え方
コオロギ・デュビアなどの昆虫を与える場合はピンセットで直接与えてください。
何匹食べたのか、体に異常はないか確認もできます。
生きた昆虫をケージ内に入れていると、フトアゴヒゲトカゲを噛んで傷つけてしまう可能性があるので注意が必要です。
飼育下の爬虫類はカルシウム不足になりやすいため
エサにカルシウムパウダーを添加してください。
いつでも舐めれるように小皿にカルシウムパウダーを置いておくのも有効です。
人工餌のフトアゴゲル・フトアゴドライの与え方は
キョーリンさんの公式動画を参考にしてみてくださいね。
餌を与える頻度
ベビー〜ヤングアダルトの場合は毎日1回食べるだけ与えます。
アダルトは2〜3日に1回与えます。
肥満にならないように与えすぎには注意をしてください。
飲水について
水入れは常備しましょう。水は2,3日に1回は必ず交換してくださいね。
床材について
床材は爬虫類専用の砂や、ペットシートなどを利用します。
オススメは爬虫類専用のソイルであるデザートソイルです。保湿・消臭効果・メンテナンス性に優れています。
床材に関しては下記の記事も参考にしてみてください。


臭い対策
フンや餌の食べ残しが臭いの原因です。
対策として
・フンや食べ残しはすぐに取り除くようにする
・消臭効果のある床材を選ぶ
・爬虫類専用の消臭スプレーを使用する
が挙げられます。

その他の注意点
シェルターを設置することで日陰の確保と隠れ家の提供ができます。
シェルターはフトアゴヒゲトカゲが落ち着ける場所としても必要なので準備をしましょう。
フトアゴヒゲトカゲは半樹上の生活をします。
高い木に登ることを好むので流木等で高さのあるレイアウトがオススメです。
まとめ
・フトアゴヒゲトカゲは食性が変化する
・すぐに大きくなるため、90cm以上の大きいケージがオススメ
・ライトはバスキングスポット・紫外線ライト・保温球が基本セットとなっている
・タイマーサーモで異常な温度になることを防ぐ
・フトアゴヒゲトカゲは肥満が原因で病気にかかることが多い
終わりに
いかがでしたでしょうか。
フトアゴヒゲトカゲは、爬虫類の中でも特にペットとしての流通量の多いトカゲです。
飼育している方も多いので勇気を出してtwitterやfacebookで聞いてみてください。
この記事が少しでも飼育の参考になれば嬉しく思います。
ありがとうございました。
