「爬虫類は好きですか?」
この記事の閲覧者は「はい」と答える人が多いかもしれません。
同じ質問を”爬虫類を飼育していない人”に聞いてみたらどんな反応をするのでしょうか。
「爬虫類ってそこまで嫌われていないのでは?」
爬虫類を飼育している仲間が周りにいるとそう思うかもしれません。
確かに近年は爬虫類飼育者の数は増加しており、徐々にその魅力も認知されてきているといえます。

一方で「爬虫類は嫌い」「怖い」と感じる方が一定数いるのはご存知だと思います。
実際の爬虫類に対する一般の意見はどうなのでしょう。
今回は、Repiewで独自にアンケートを実施し、爬虫類に対する印象を調査しました。
- 爬虫類が嫌いな人ってどのくらいの割合なの?
- 爬虫類が嫌われる理由ってなに?
- 爬虫類飼育者はどんなことに気をつければいい?
こんな内容をお届けします。
7割の人が爬虫類を嫌っている
今回実施したアンケートでは、爬虫類を飼育していない男女100名に、爬虫類に対してどんな印象を抱いているかを聞きました。うち男性が45%、女性が55%です。
結論から言うと、回答者100人のうち66人が「嫌い」または「どちらかといえば嫌い」と回答しました。
では、このように回答した方たちはなぜ爬虫類を嫌っているのでしょうか。


爬虫類に対する印象
「嫌い」または「どちらかといえば嫌い」と答えた方達の、爬虫類に対する印象をいくつかピックアップしてみます。
爬虫類に対して苦手意識を持っている方の多くは、彼らの外見や、予測できない動きなどを苦手としているようですね。
普段ペット爬虫類と触れあう機会が少ないと、一般的な爬虫類として野生に住んでいるものをイメージするでしょう。
特に日本には危険な毒蛇が生息しているので、「爬虫類=毒・噛まれる」というイメージを持つのも仕方ないのかもしれません。
ほとんどの人はペットとしての爬虫類に対して知識がない
爬虫類を飼育していない人は、その多くがペット爬虫類に対する知識を持っていません。
テレビ番組の影響もあり、爬虫類は怖くて気持ちが悪いもの、というイメージが先行しています。
今回のアンケート結果から、爬虫類に対する知識が何もないため、ステレオタイプなイメージで怖がっている人が一定数いることが分かります。
飼育者であれば、爬虫類の魅力はよく知っている方が多いです。むやみに噛み付くような種ばかりではなく、温厚な性格で愛らしい外見のものも多くいます。
「爬虫類は怖くて気持ち悪い生き物である。」こういった誤解を解くことができれば、爬虫類が苦手な方にも好きになってもらえる可能性はあるでしょう。
ただ、人によっては爬虫類そのものを生理的に受け付けない方もいます。その人にとってはどんなに可愛い種でも恐怖の対象にしかなりませんので、無理に知ってもらおうとする必要はないでしょう。
飼育者が注意すべきこと
爬虫類を飼育していない人のうち約7割が爬虫類嫌いという厳しい現実が判明しました。では、そんな中で爬虫類飼育者はどんなことに注意して生活していけば良いでしょうか。
考え方の一つの基準となるのが、爬虫類飼育者と爬虫類が嫌いな方の「住み分け」です。万人受けする生き物ではないということを理解し、望まない人が不用意に目にしないようにすることが重要です。
むやみに人目につくところに連れ出さない
爬虫類は、基本的に他人の目につくところに連れ出さない方が良いでしょう。たとえリードがついていても、トカゲやヘビが外を歩いている光景は爬虫類の苦手な方からすると非常に怖いです。
また、爬虫類を外に連れ出すのは脱走のリスクも伴います。大切な生体と一緒に出かけたい気持ちは分かりますが、爬虫類にとっても飼い主にとっても良いことはありません。通院などで必要な場合を除き、外に連れ出すのは控えるべきでしょう。
無理に布教しようとしない
爬虫類愛が強いとやってしまいがちなのですが、爬虫類が嫌いな人に無理に布教しようとするのはNGです。
飼育者にとって爬虫類は可愛い、格好いいもの。しかし爬虫類が嫌いな人に取っては、それと同じように気持ち悪い、怖い生き物です。
自分の好きなものを理解して欲しいという気持ちは自然なことですが、価値観を押し付けないよう注意が必要です。
逃さない
飼育者としてあってはならないことですが、年に数度、ペットの脱走がニュースになっています。
Twitterでも、迷子の爬虫類を探しているツイートを時折見かけます。
種によりますが、爬虫類は人を傷つける可能性がある動物です。体の大きな個体であれば、脱走後他人に大怪我をさせる可能性もあります。
逃げ出した爬虫類は苦手な人にとって恐怖の対象でしかありません。爬虫類を飼育する以上、責任を持って脱走対策をしてください。
まとめ
以上、爬虫類に対する意識アンケートの結果と注意点を紹介しました。
飼育者同士のコミュニティで交流していると、つい爬虫類飼育に対する認知度を甘くみてしまいがちですが、ほぼ7割の人が爬虫類を苦手としており、まだまだ世間の目は厳しいと言えるでしょう。
無用なトラブルを避けるためにも、爬虫類は家から出さず、脱走には十分注意して飼育しましょう。また、苦手としている方への無理な布教も控えた方が良いでしょう。
飼育者それぞれの行動が、今後の爬虫類飼育への風当たりに大きく影響します。モラルを意識した行動と飼育を心がけましょう。
ライター:いちはら まきを
Twitter:@IchiharaMakiwo
