基礎知識

2018年 日本における爬虫類ペット市場の現状

この記事は、2018年3月20日に、公益財団法人世界自然保護基金ジャパンにより掲載された「日本における爬虫類ペット市場の現状」より、掲載許可を得て文章を引用しています。 

出典:公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)ウェブサイトhttps://www.wwf.or.jp/activities/data/20180320_wildlife02.pdf

 

国内爬虫類ペット市場の現状

トカゲやヤモリ、ヘビといった爬虫類はいまだペットとして一般的ではなく、2010年時点での世論調査では、ペット飼育者のうち爬虫類を飼育している割合は全体の2.6%程度でした。2010年以降の調査はないため最新の状況は明らかではありませんが、東京レプタイルズワールドなどの爬虫類イベントの来場者数は増えており、爬虫類の飼育者数は増加傾向にあると言えるでしょう。

爬虫類飼育者数の遷移 - 2018年 日本における爬虫類ペット市場の現状

また、爬虫類を販売するために取得する第一種動物取扱業者への登録数も増加しており、供給市場の拡大が見受けられます。

爬虫類の生体販売業者数は,2010 年 の 699 業者から 2016 年には 733 業者へ若干の 増加がみられた(野生社 2016).なお,業界団体調べによる爬虫類取扱店舗数は 1,400 店舗以上であり(日本爬虫類両生類協会 2016),前者 のデータと大きな開きがあった。

 

飼育需要の拡大

同調査では、爬虫類飼育者の需要増大の理由として、下記のように分析しています。

爬虫類カフェの ような新しい事業形態やイベント化した展示即売会が一般化しつつあることから,愛好者の裾野の広がりが示唆される(産経 WEST 2017; 岩 倉 2012).鳴かない,散歩が不要である,世話が容易で臭いも少ないといった特徴を謳って販売されている(環境省 2006)ことも爬虫類が ペットとして広く受け入れられるようになった 大きな理由であろう.

また調査では、企業の努力によってグラブパイやレオパゲルを筆頭とする人工飼料が開発されており、活き餌であるコオロギやデュビアなどの昆虫を与えずとも飼育ができるようになったこと、インターネットの普及により飼育方法を得やすくなったことで、飼育のハードルが下がっていることが影響しているとしています。

 

生体の輸入数は減少傾向

貿易統計の生きた爬虫類の輸入頭数 は,若干の変動はあるが減少傾向を示している. 2010 年に約37万頭だった輸入頭数は,2016年には約19万頭へと減少した.

国内の飼育者数増加に反する形で、輸入数は減少しています。その理由は定かではないですが、爬虫類の取扱業者の増加に伴い、国内でのブリーディングが増えているためだと私は考えています。

 

日本の責任

飼育者数増加の裏で絶滅危惧種の輸入・取引は後を立ちません。いち愛好家として責任を持って、野生生物を守れるような行動をとっていきたいです。

消費者もペットショップで売られている生き物の由来について疑問を持ち,政府や事業者に対し合法性と持続可能性が確保されたペット取引を積極的に求めるようになることが必要である.そして,希少な野生生物を商材として取り扱う事業者は,取引の影響と責任を自覚し,当該野生生物の飼育の専門家として本来の生息域に暮らす野生個体群の保全を最優先に,政府や研究者と協力し,野生生 物の大きな脅威となっている不透明な取引撲滅の先頭に立つべきである.

以上、日本における爬虫類ペット市場の現状でした。

出典:公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)ウェブサイト

https://www.wwf.or.jp/activities/data/20180320_wildlife02.pdf

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