初心者に絶対オススメのヤモリ4種と飼育方法
ヘビやトカゲなどをペットとして育てる方が増えています。今回ご紹介するヤモリも、人気が高まっている爬虫類の1つです。
爬虫類をペットにする際には、飼育方法が1つの問題になってきます。犬や猫とは違って、爬虫類の多くは夜行性です。冬眠をする種類もいますので、飼育する環境には常に気を配る必要があるでしょう。
初心者でも比較的飼育しやすい種類を取り上げながら、ヤモリの飼い方についてご紹介します。
丈夫で初心者向き「ロボロフスキースリンクヤモリ」
ロボロフスキースリンクヤモリは、ヤモリの中でも飼育しやすい種類です。体が丈夫という特徴がありますので、基本的な飼育方法をマスターすれば、初めてヤモリを飼う方でも十分に飼育は可能です。このロボロフスキースリンクヤモリの体長は15センチ前後とやや小さく、グレーに茶褐色の斑点があります。体の表面はうろこで覆われた状態になっているため、取り扱う際にはうろこが取れないように注意をすることが必要です。頭が丸く、表情にも愛嬌があるので、爬虫類が苦手な方でも飼いやすいと言えます。手のひらにのせて触れ合うハンドリングもしやすく、逃げないように注意をすれば長く飼育することができるでしょう。エサには、他のヤモリと同様にコオロギなどの生きた昆虫を与えます。
ヘルメットのような形の頭が特徴「ヘルメットゲッコー」
ヘルメットゲッコーは、頭の形に特徴があります。「ヘルメット」という名前の通り、あたかもヘルメットをかぶったような頭の形をしているのが、ヘルメットゲッコーです。体長は5センチから9センチ前後の個体が多く、他のヤモリよりも少し小さめです。ただ、この品種の場合も体は至って丈夫であり、性格も大人しいので、初心者にとっても飼いやすいヤモリです。ハンドリングも可能で、飼育中は手のひらにのせて触れ合うことができます。体の表面には凹凸があり、色は黄色や茶褐色です。頭の形や体の色から、一見トカゲのようにも見えるのもヘルメットゲッコーの特徴に挙げられるでしょう。元々は木の上で生活をしている品種であるため、木登りが上手という特徴があります。
複数の個体も飼育しやすい「プシバルスキースキンクヤモリ」
プシバルスキースキンクヤモリは、中国大陸などに古くから生息しているヤモリです。こちらのヤモリは体長が10センチから20センチとやや大きめながら、愛嬌のある表情や丸みのある体つきが人気で、日本でも多く飼育されている品種の1つです。プシバルスキースキンクヤモリの体は半円形のうろこに覆われていますが、外敵などに遭遇したときにはうろこの部分が剥がれる仕組みになっています。外敵が剥がれ落ちたうろこに気を取られているすきに逃げるのが、このヤモリの特徴です。剥がれたうろこは後に再び再生してきますので、飼育中にこういった現象がみられてもとくに心配はないでしょう。ちなみにプシバルスキースキンクヤモリは、自然界では一夫多妻制のスタイルを取っています。ペットとして飼育をする際にも、一夫多妻制のスタイルで複数の個体を飼育をすることは可能です。体が丈夫であり、飼育するにあたっても面倒が少ない品種です。
ヤモリの飼い方をご紹介
ヤモリを飼う際にまずそろえておきたいのが、クワガタムシやカブトムシの飼育に使うようなプラスチック製のケージです。体長が小さいヤモリの場合には、20センチから30センチ四方のプラスチック製のケージがあれば十分に飼育が可能です。ただ、同じ環境の中で数匹のヤモリを飼育をしたいときには、この手の大きさのケージでは小さいため、他のアイテムを準備する必要があるでしょう。また、ヤモリが好みそうな環境を手軽に作れるのが、テラリウムの飼育セットです。このような飼育セットには、人工的に作った岩陰などがありますので、手を加えずにそのまま飼育を開始できるのがメリットです。ヤモリも他の爬虫類と同様に、身を潜ませるための隠れ場所が必要です。常に人の視線にさらされていると、ヤモリは大きなストレスを感じるようになります。家庭で飼育するときにも爬虫類用のシェルターなどを利用して、人工的に隠れ場所を作ってあげる必要があるでしょう。ヤモリのエサは、主にコオロギやミルワームやハニーワームなどの昆虫です。ただ、ヤモリの場合は生きている昆虫のみを食べることから、飼育を始めるときにはエサをどのように確保するかも考えておきたいところです。ヤモリは、エサに関しても個体によって若干好き嫌いがあります。また、小さいヤモリにコオロギなどの昆虫を与えるときには、予め食べやすい大きさにカットしておくことも大切。食いつきが悪いと、体力が落ちて死んでしまうこともあるため、エサの与え方にはとくに注意をしましょう。ヤモリを飼うときには、ケージの中に水を飲めるような環境も用意します。水やり専用のトレーなどを使用するか、もしくはケージの中に定期的に霧吹きで水をかけておきます。爬虫類であるヤモリは自然環境の中では冬眠をしますが、室内で飼育している場合は冬眠に入らないように暖かい環境を作ってあげましょう。底に装着するヒーターなどを使用してケージの中を25度前後に保ち、冬でも冬眠の状態にならないような環境を整えます。冬眠に入るとヤモリはエサを食べなくなりますので、体力が低下してしまい、冬越しができないこともあります。したがって、とくに冬場は暖かい環境を保ってあげることが必要です。