基礎知識

動物好きを仕事にしたい!ペットの資格おすすめ7種と取得方法

生き物が好きな人の中には、動物関連の資格を取得して仕事にしたい、と思う方は少なくないのではないでしょうか。

しかし、一口にペットの資格といってもその数は様々。資格によって業務内容も異なるため、どれが自分にあったものなのか迷ってしまいますよね。

そこで、今回は、ペットの資格の中で、特に実用性の高い7種類をご紹介します。

  • どんな資格があるのか
  • どうすれば取得できるのか
  • 何をする資格なのか

など、詳細情報を解説していきます。
動物関連の資格取得を考えている方は必見です。

開業する場合動物取扱業の登録が必要

資格の説明に入る前に、一点注意していただきたいことがあります。それは、動物関連の仕事の中でも、直接生体を取り扱う業種の場合、開業するには動物取扱業の登録が必要になるということです。

すでに業登録している事業所に勤務する場合は問題ありません。しかし、個人事業主や法人として開業する場合、資格の取得とは別に業登録の要件を満たす必要があります。

動物取扱事業者として登録するには、事業の従事者の中に動物取り扱い責任者を在籍させる必要があります。個人で開業する場合、基本的には本人が動物取扱責任者になります。

動物取扱責任者になるには条件が必要で、以下の三つのいずれかを満たす必要があります。

  1. 申請するのと同種の動物取扱業登録をしている事業所での半年以上の実務経験
  2. 大学の学部や専門学校など、動物に関する学科のある学校法人を卒業している
  3. 所定の資格を取得している

③の所定の資格はいくつか存在しますが、代表的なものだと以下が例に挙げられます。

  • 愛玩動物飼養管理士(1級・2級)
  • 愛犬飼育管理士
  • 愛護動物取扱管理士
  • 家庭犬訓練士(初級、中級、上級、教師)
  • 家庭動物管理士
  • 公認訓練士
  • 実験動物技術者(2 級)
  • 小動物飼養販売管理士
  • 動物看護師(初級、中級、上級、教師)
  • トリマー(初級、中級、上級、教師)
  • 認定ペットシッター
  • ペットシッター士 ※平成21年4月1日以降取得したもの

以上は一例です。詳細は以下のサイトより確認できます。
動物取扱責任者の要件|東京都福祉保健局

この中のいくつかの資格は、今回の記事でも詳細をご紹介します。取得すると動物取扱業の登録がぐっと楽になるので、開業を目指す方は狙ってみると良いでしょう。

動物看護師

動物看護師は、主に動物病院で獣医師を補助する仕事です。

  • 診察や手術の補助
  • 臨床検査
  • 飼い主へのしつけのアドバイス
  • 栄養指導

などが仕事となります。
取得すると動物病院への就職に有利になる他、ペットを飼育している場合は飼育に対して知識を生かすことが可能になります。

どんな資格があるのか

動物看護師の仕事は国家資格ではないため、民間の資格を取得することになります。

動物看護師の資格はいくつかありますが、一般的に最も信頼性が高いとされている資格は「認定動物看護師」でしょう。

認定動物看護師は、一般財団法人動物看護師統一認定機構が定めている認定試験です。動物病院によっては、認定動物看護師に絞って求人を出しているところや、資格の保有が昇給に影響する場合もあります。

どうすればなれる?

認定動物看護師は、試験の受験に一定の条件を定めています。

① 動物看護師統一認定機構が推奨したコアカリキュラムに基づく「動物看護学」を教育する学科あるいはコースを有する専修学校専門課程あるいは大学において、認定動物看護師になるのに必要単位数または必要時間数を正規課程で修めた者

② 動物看護師統一認定機構の受験資格審査により個別に認めた者。

引用元:2019年度動物看護師統一認定試験 受験実施要項|一般財団法人動物看護師統一認定機構

基本的に、受験するためには四年生大学の動物看護学のコースか、専門学校の卒業が必要になります。

動物介護士

動物介護士は、高齢の動物や、体の不自由な動物の生活の補助を行う仕事です。その他、動物のしつけや栄養指導など、生活全般に関わる技能も必要となります。

動物介護士は、専門職としての求人はそれほど多くないのが現状です。しかし、他の資格と併用することでより幅広い技能を保有していることを証明できます。

また、自宅で飼育している動物が高齢になった際、どんなケアをすれば良いか知識を備えることができます。

どんな資格があるのか

動物介護士には民間資格がいくか存在しますが、代表的なものは以下の二種類です。

  • ペット介護士(株式会社学文が運営)
  • 小動物介護士(日本ペット技能検定協会が運営)

どうすればなれる?

どちらも、所定のカリキュラムを通信講座で受講することで取得が可能です。

詳細は以下で確認できます。
日本ケンネルカレッジ

動物看護師・介護士講座|たのまな

愛玩動物飼養管理士

愛玩動物飼養管理士は、ペットの適正飼育を目的として創設された資格です。ペットの飼育方法をはじめ、健康に長生きさせるための知識や、劣悪な環境での飼育や多頭飼育崩壊を防ぐための適切な管理方法など、幅広い知識を習得できます。

愛玩動物飼養管理士の技能は、自宅のペットの飼育に役立てることが可能です。また、ペットショップや動物病院などの施設で勤務する場合、顧客への適正飼育の指導を行うことができます。

また、愛玩動物飼養管理士は動物取扱業の登録に必要な動物取扱責任者になるための要件に当てはまる資格です。開業を目指す場合は持っておくと良いでしょう。

どんな資格があるのか

愛玩動物飼養管理士の資格は、日本愛玩動物協会の主催する愛玩動物飼養管理士試験が存在します。

どうすればなれる?

愛玩動物飼養管理士試験は、日本愛玩動物協会の通信講座を受講した上で、認定試験をクリアすると取得することができます。合否通知後の認定登録手続きを終えると、晴れて愛玩動物飼養管理士として活動することができるようになります。

なお、試験には一級と二級の二種類が存在しますが、動物取扱業は二級でも登録可能です。業登録が目的で取得するのであれば二級の取得を目指すのが良いでしょう。

以下より詳細を確認できます。
愛玩動物飼養管理士|公益社団法人日本愛玩動物協会

ペットシッター

ペットシッターは、飼い主に変わってペットの世話をする仕事です。

ペットホテルの利用に抵抗がある人や、飼い主が多忙の折に自宅に訪問し世話の代行などを行います。飼い主が不在の際に、ペットが日常生活を送ることができるよう補助する存在です。

ペット関連の資格は、技能の証明として取得するものも多いですが、ペットシッターの資格は開業を目指す方も多いです。スクールによっては資格の取得後開業までサポートしてくれることもあり、動物関連の仕事で開業したい方にはうってつけの資格と言えます。

どんな資格があるのか

ペットシッターの仕事には国家資格は存在しません。民間の資格では、以下の二種類が代表的です。

  • ペットシッター士(特定非営利活動法人 日本ペットシッター協会が運営)
  • 認定ペットシッター(株式会社現代社が運営)

どうすればなれる?

ペットシッター士は、以下の三種類のコースのいずれかを受講した後に試験を受験し、取得が可能です。

  • 通信講座コース
  • カルチャースクールコース
  • 本部スクール通学コース

認定ペットシッターは以下の二種類のコースが用意されています。どちらかの修了後に検定試験を受験して資格を取得できます。

  • 通学コース
  • 通信コース

以下より詳細を確認できます。
ペットシッター士|特定非営利法人日本ペットシッター協会
講座案内|ペットシッタースクール

ペットロスカウンセラー

ペットロスカウンセラーは、ペットを失った人の専門カウンセラーです。

対象はペットを失うことにより苦しんでいる方、精神に不調を来たしてしまった方です。そういった方の支援を行うための能力を証明する資格です。

ペットを家族の一員として捉えている方は多く、ペットロスに苦しむ方は非常に多いです。資格を取得した場合、カウンセラーやメンタルケアの専門家として業務の幅を広げることができます。

どんな資格があるのか

ペットロスカウンセラーの資格はいくつか種類があります。その中でも代表的なののはペットロス・ハートケアカウンセラーです。メンタルケア学術学会の認定を受けた資格であり、専門カウンセラーとしての技能を習得したことを証明できます。

どうすればなれる?

ペットロスハートケアカウンセラーは、通信教育で所定の講座を受講し、認定試験に合格することで資格を取得できます。

詳細は以下を参考にしてください。
ペットロス・ハートケアカウンセラーについて|メンタルケア学術学会

ペットビジネスコンサルタント

ペットビジネスコンサルタントは、動物を取り扱うビジネスのコンサルティングを専門に行う資格。ペットビジネスの運営や新規参入、経営相談など、ペットを扱うビジネス全般を支援する技能資格です。

コンサルティング業や中小企業の経営相談を受ける職種であれば、より専門的なコンサルティングが可能な証明となります。

どんな資格があるのか

ペットビジネスコンサルタントは、日本ペット技能検定協会の運営する資格が存在します。

どうすればなれる?

認定校での通信教育の受講と、認定試験の受験によって資格を取得することができます。

以下より詳細を確認できます。
ペットビジネスコンサルタント|日本ペット技能検定協会

ペット飼育アドバイザー

ペット飼育アドバイザーは、ペットの普段のしつけや飼育方法、よりよい生活に関する知識を身につけた専門家です。日常生活でのケアに関する幅広い知識を必要となります。

資格を保有していると、ペットショップなどで生体の販売時に顧客にアドバイスをすることが可能です。また、ドッグトレーナーや動物看護師などの資格と合わせて保有していると、技能の証明の裏付けになります。

どんな資格があるのか

ペット飼育アドバイザーの資格は、日本ペット技能検定協会が運営するものが存在します。

どうすればなれる?

ペット飼育アドバイザーになるには、主に通信講座を利用したカリキュラムを受講することが必要となります。

以下より詳細を確認できます。
ペット飼育アドバイザー|日本ペット技能検定協会

まとめ

以上、生き物に関する資格の活用方法と、取得について紹介しました。

ペット関連の資格はほとんど民間資格のため、似たような名前のものも多く、どれを選べばいいか迷いがち。どの資格が良いか分からなくなった場合は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

なお、状況によっては資格取得のタイミングで対応する求人が出ていない場合もあります。転職して
資格を生かしたい場合はタイミングの見極めも重要になりますので注意してください。

資格取得を考えたときに心配なのが、スクールを使うか独学で取得するかです。どちらが良いかは勉強スタイルや生活リズムにもよるのですが、基本的にはスクールや通信講座の利用をおすすめします。

講座を利用すると相応に費用はかかりますが、専門家の監修を受けた教材で勉強が可能です。また、添削も受けることができるので、一人で迷いながら学習するより効率的に勉強できます。

問い合わせ・資料請求は無料です。気になった資格がある場合、一度資料請求して詳細を確認するのがおすすめです。

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