水棲カメを飼育する上で悩ましいのがフィルター選び。ペット用のフィルターは種類が多いので、どれを選べばいいのか分からずに迷ってしまいますよね。
今回のテーマは水棲カメに適したフィルター選びについて。初めてカメを飼う方、フィルターの買い替えを検討している方向けに、お役立ち情報を紹介して行きます。
・おすすめのフィルター紹介
・カメに適したフィルターの種類
・フィルターの選び方
・水換えの方法
こんな内容をお届けします。ぜひチェックしてください。
目次
亀用のおすすめフィルター3選
という方のため、水棲カメにおすすめのフィルターをピックアップしました。あまり多くても迷ってしまうので、今回はタイプ別に1種類ずつ、合計3点ご紹介します。
迷ったらとりあえずコレ!タートルフィルター
カメのタイプや水槽の大きさに関わらずおすすめできるのがタートルフィルターです。スポンジとゼオライトで汚れをろ過するタイプで、投げ込み式フィルターの一種。
このフィルターのおすすめポイントはコストパフォーマンスの高さ。同じ価格帯の商品の中ではろ過力が高く、Lサイズであれば大人のカメの水槽に単独で使用できます。
横から見ると三角形の形をしており、水槽の隅に吸盤で設置できるのも嬉しいポイントです。泳ぎ回るカメの活動を邪魔せず、見た目もスリムに見えます。
- カメの邪魔にならないフィルターが欲しい
- 水深の浅い水槽でカメを飼育している
- 見た目をごちゃごちゃさせたくない
コスパ抜群の低価格商品 ロカボーイ
アクアリウムグッズの老舗であるGEXの投げ込みフィルター、ロカボーイです。
多くの観賞魚店や爬虫類ショップでカメの飼育に採用されており、高い評価を得ている商品。投げ込み式フィルターとしては濾過力が高く、子亀や小型種のカメ用であれば十分に対応できます。
価格もネット通販なら1000円以下と安いため、飼育に慣れるまでの間のつなぎとして採用する場合もおすすめです。
なお、投げ込み式フィルターの特性として定期的なろ材交換が必要となります。ろ材がボロボロになるまでは使えますが、その後は別売の交換用ろ材を購入してください。
- 子亀や小型種のフィルターが欲しい
- 簡単に設置できるフィルターが欲しい
- 補助用のフィルターが欲しい
大型水槽におすすめの上部フィルター グランデ600R
広めの水槽でカメを飼育したい場合は上部フィルターをおすすめします。その中でも、特にパワー重視でフィルターを選ぶ人には、こちらのグランデ600Rがぴったりです。
ろ材を多く詰めることができるため、ろ過力が高く、水が汚れやすいカメの水槽に適しています。
なお、上部フィルター共通の特徴として、水の吐出口の音には注意が必要です。、吐出口のパイプが短いため、水深の浅い水槽だと水の落ちる音が少々気になります。自分で延長パイプを取り付けられる方か、深い水深で飼育する方向けのフィルターです。
- パワーのあるフィルターが欲しい
- 大きな水槽で飼育したい
- 水深は深めにしたい
観賞魚用フィルターはカメに使用できる?5種類のフィルターの特徴
観賞魚用のフィルターは種類がいくつかありますが、その全てがカメに利用できるのでしょうか。
結論から言うと、理論的にはどのフィルターもカメの飼育に流用可能です。しかし、各種フィルターにはそれぞれ特徴があるため、カメを飼育する上でも向き不向きが存在します。
- 投げ込み式フィルター
- 外掛け式フィルター
- 上部フィルター
- 底面フィルター
- 外部フィルター
以下の5種類のフィルターを挙げ、それぞれ特徴を解説しましょう。
投げ込み式フィルター
投げ込み式フィルターは、飼育水の中にフィルター本体を投入してろ過を行うフィルターです。
ろ過能力は他のフィルターに一歩劣りますが、設置がシンプルで掃除もしやすいというメリットがあります。また、安価で購入できるため、半ば消耗品と割り切って使用できるのも魅力的。
カメは観賞魚と比較して食べ残しや排泄物を多く出すため、フィルターにかかる負荷も大きいです。そのためカメの飼育に使用するフィルターは、詰まりにくく掃除がしやすいものが適しています。
ろ過力の関係から、狭い水槽で大人のカメを飼うなど負荷の高い使い方には向きませんが、メンテナンスはしやすいため小さなカメの飼育には向いているフィルターです。
外掛け式フィルター
水をパイプで汲み上げ、水槽のへりに取り付けたフィルターに通してまた戻す、という形でろ過を行うフィルターです。
外部フィルターは亀の飼育にはあまりおすすめできません。水槽の壁にかけて使用する特性上、水槽に蓋がしにくく脱走の足がかりになる可能性があるからです。
また、水深の浅い水槽だとポンプの力が足りず、水を汲み上げることができません。この場合はそもそも使用できないため候補からは除外すべきでしょう。
外掛け式フィルターを選ぶなら、同程度の大きさの投げ込み式フィルターをおすすめします。
上部フィルター
水槽の上に置いて使用するのが上部フィルターです。パイプから水を吸い上げ、上部のろ過槽を通して反対側の端から戻す、という方法でろ過を行います。
濾過槽を上から開けることができ、メンテナンスを簡単に行えるのが特徴。ろ材も多く使用できるのでろ過力が高く、大きな水槽でカメを飼う方にはおすすめです。
水深が浅い場合水の跳ねる音がうるさいため、深い水深での飼育に適しています。
底面フィルター
底面フィルターは、基本的にカメの飼育にはおすすめできません。
底面フィルターは水槽の底砂の下に設置し、底砂をろ材として使用するタイプのフィルターです。他のフィルターと比べると詰まりやすく、ゴミの多いカメの飼育には向きません。
一度詰まると底砂全体の洗浄が必要なため、メンテナンスも非常に骨が折れます。詰まった汚れは水カビの発生源にもなりますので、カメ飼育では他のフィルターを選んだ方が良いでしょう。
外部フィルター
水槽のそばにタンクのようなろ過槽を設置し、ホースを通して水を循環させることで浄化するタイプのフィルターです。
ろ材を多く使用できるためろ過力が高く、その面だけ見るとカメ向きです。ただ、ややゴミが詰まりやすいという特徴があります。
食べ残しやフンを網でマメに除去できれば利用は視野に入るでしょう。
亀用のフィルターを選ぶ基準
カメのフィルターは何を基準に選べば良いのでしょうか。ここでは、カメ用フィルターを選ぶための三つの基準をご紹介します。
- 水換えの頻度
- 水槽のサイズ
- カメの大きさ
それぞれ詳細を見てみましょう
①水換えの頻度
水換えの頻度によって、採用するフィルターは変わってきます。極端な話をすれば、毎日水換えをできるのであればフィルターはなくても良いのです。
水換えの頻度が少ないのであれば上部フィルターや外部フィルターなどのろ過力の高いものを選びましょう。一方、三日に一回程度水換えが可能であれば投げ込み式フィルターなど低価格のものでも十分です。
②水槽のサイズ
フィルターにはそれぞれ○cm水槽用、と適した水槽のサイズが存在します。必ず家の水槽に適したサイズのフィルターを選ぶようにしましょう。
③カメの大きさ
子ガメと大人のカメでは、水を汚す程度に差があります。大きなカメは食べる量も排泄物の量も多いため、子ガメと同じフィルターではあっと言う間に水が濁ってしまうでしょう。
子ガメ時代からずっと同じ水槽で飼育すると言うケースはまれだと思います。水槽のサイズアップに合わせて、容量に適したフィルターを選ぶようにしましょう。
亀の水換えの方法
ここからは、初心者向けにカメの水換えを行う方法を紹介していきます。
- 水換えに必要な道具
- 生体を避難させる
- 機器の電源を切る
- 水槽の水を抜く
- カルキを抜いた水を注ぐ
- 水換えの頻度は最低でも週に1度
以上の順に紹介します。
水換えに必要な道具
水換えに必要な道具は以下の通りです。カメをお迎えする時に一緒に揃えておくと良いでしょう。
- 観賞魚用のネット
- バケツ
- 水換え中のカメの避難場所(プラケなど)
- 水換え用ポンプ
- メラミンスポンジ
水換えの手順①生体を避難させる
水換えを始める前に、必要に応じてカメを避難させます。水から出す方がストレスになるようであれば入れたままでも構いません。
待たせている間の脱走には要注意
水換えの手順②機器の電源を切る
ヒーターやランプなどの機器を使用している場合、電源は全てオフにしましょう。水中ヒーターは電源が入ったまま水を抜くと壊れてしまいます。
また、保温球やバスキングランプは、熱くなっている時に水がかかると割れたり爆発することもあるので非常に危険です。
事故防止のため作業開始前に機器の電源はオフに
水換えの手順③水槽の水を抜く
水槽の古い水を捨てます。観賞魚であれば水質の変化を抑えるため半分〜三分の二程度は古い水を残しますが、カメの場合は全て入れ替えても大丈夫です。
水を抜く前にスポンジで水槽を軽く掃除しておくと良いでしょう。
水換えの手順④カルキを抜いた水を注ぐ
水を抜いたら新しい水を注水します。新しい水は、水道の水に市販のカルキ抜き剤を添加したものか、一日汲み置きしたものを使いましょう。
冬場や夏場は水道水の温度が変化することがあるので、必要に応じてお湯や氷などで温度を調整してください。
水換えの頻度は最低でも週に1度
水換えの頻度は飼育環境やフィルターのろ過力によって変わりますが、最低週に一度は行うようにしましょう。あまり長期間放置しておくとろ材の寿命が縮まりますし、何よりカメの健康によくありません。
環境によっては一週間ももたないこともあります。飼育環境に応じて頻度を調節してください。
まとめ
観賞魚と比べて、カメは水を汚しやすい生き物。水換えと適切なフィルター選びは水棲カメを飼育する上でとても大切です。
- 水換えの時間がなかなか取れない
- フィルターを使っているけど水がひどく汚れる
こういった場合は、環境の改善が必要かもしれません。
一口にカメといっても、種類や大きさなどで、適したフィルターは様々です。水換えを頻繁に行っていても水が汚れている場合は、使用している商品が飼っているカメに合っていない可能性があります。
そんな場合はぜひ今回の記事を見返し、フィルター選びを見直してみてください。