これから飼育を始める人向け

【ダメ絶対!?】ペット禁止の賃貸物件で爬虫類飼育 〜賃貸選びと交渉術〜

爬虫類を飼いたいけれど、住んでいる部屋がペット禁止だった。爬虫類飼育者なら、一度はこの悩みに直面することがあるでしょう。

爬虫類を飼育するため引越しするにしても、ペット可の物件は条件が悪かったり、敷金・礼金が露骨に足元を見た金額になったりしていることも少なくありません。一番良いのはペット禁止の部屋で飼育できることですが、そんなことが可能なのでしょうか?

今回は、ペット禁止物件で爬虫類を飼育している私が、具体的な情報をまとめていきます。

  • ペット禁止の物件で爬虫類を飼ってもいい?
  • 引っ越しするときにペット可の物件がない場合はどうすればいい?
  • ペット不可の物件で爬虫類を飼育するための交渉方法が知りたい

こんな悩みを持っている方はぜひチェックしてください。

賃貸でペットの飼育が禁止される理由

そもそも賃貸物件でペットの飼育が禁止されるのは何故でしょうか。 大きく分けるとその理由は以下の三つが挙げられます。

  • 臭いや鳴き声による近隣住民とのトラブル防止
  • 爪や歯による物件の損傷防止
  • 動物アレルギーの入居者への配慮

逆に考えると、この三つの心配がない動物であれば、ペット禁止の物件であっても飼育が許されそうな気もします。実際はどんな扱いなのでしょうか。

 

ペット禁止物件は爬虫類であっても原則飼育不可

いきなり結論から入りますが、ペット禁止を条件に募集している物件は原則として爬虫類の飼育は禁止です。理由は簡単で、ペットを飼わないという約束で賃貸契約を結んでいるからです。

身も蓋もない説明になりましたが、これは別に爬虫類に限った話ではありません。ハムスターだろうが昆虫だろうが観賞魚だろうが、契約書に飼育許可が明記されていない限りはペットの飼育は一律禁止です。

爬虫類を飼育することを大家さんに必ずお伝えしましょう。

 

飼育許可が出るかはケースバイケース

しかし、昆虫や小動物や金魚であれば、勝手に飼育しているケースがあるのも事実です。これは単純に飼育者のモラルの問題もありますが、大家さんが「部屋も汚れないし、そのくらいなら…」と多目に見ていることも多いためです。

これに関して明確な基準は存在せず、大家さん個人の考え方に依存するため、「このマンションならセーフ」とは言えないのが難しいところです。

爬虫類ペットの飼育に対する大家さんのスタンス

実際に私がレオパたちを連れて引っ越しする際に、不動産屋の担当者に聞いた話ですが、爬虫類を飼育させてくれと頼まれた時の大家さんのタイプは以下の三つに分かれます。

  1. 金魚や熱帯魚と同じように大目に見るタイプ
  2. 条件付き許可タイプ
  3. 絶対ダメタイプ

ペット禁止の物件で爬虫類の飼育を望むのであれば、1のタイプか2のタイプの大家さんに当たることを願いましょう。

1のタイプは一言言ってくれればOKであることが多いです。2のタイプは追加費用が発生する可能性があり、3のタイプは爬虫類に対して嫌悪感を持っているかもしれません。

大家さんの気持ちを理解しようと努める。

飼育許可が出るのは小型種のみ

元々ペット禁止の物件ですので、 飼育が許可されるのはケージ内で飼育が完結する小型〜中型種と考えた方が良いでしょう。テグーやモニター・イグアナといった大型種を室内で放し飼いにする場合、中型犬などと同程度の損耗リスクを大家さんに負わせることになるためです。

ケージ内のみでの飼育が難しい場合は、多少無理をしてでもペット可の物件を探した方が懸命といえます。

 

ペット禁止の部屋での爬虫類飼育のための交渉術

以上を前提として、 実際にペット禁止の物件で爬虫類を飼育するための交渉テクニックをご紹介します。 基本的に大家さんは物件内でペットを飼育して欲しくありませんので、何も考えずに交渉しても成功する確率は低いでしょう。いくつか工夫すべきポイントを解説していきます。

どんな動物か説明して理解してもらう

大家さんも不動産屋の担当者も、爬虫類についてよく知らない人の方が多いです。爬虫類を部屋で飼いたいと言われて難色を示すのは「なんか怖い」という実態のない恐怖が原因であることも。

私はレオパと一緒に住める物件を探す際、不動産屋の担当者に生体の写真を見せた上で、以下のことを説明しました。

  • 生体とケージの大きさ
  • どんな動物なのか(食べるものや性格など)
  • ほとんど鳴かず臭いもしないこと

これによって担当者が複数の管理会社に問い合わせてくれたため、結果として現在ペット不可物件に許可を得て暮らしています。

怖くない、迷惑もかけないと分かってもらえればすんなり許可されることも多いです。

金銭的な条件を提示してみる

大家さんがペットの飼育を嫌がる理由の一つが部屋の損耗です。すなわち契約を解除していざ原状回復となった際、ペットを飼われたせいで追加費用が発生するのが嫌なのです。

こういった場合は単純にお金で解決できることが多いです。 いくつか交渉カードを挙げてみます。

  • 敷金を一ヶ月分積み増しする
  • 何割か家賃UPを提案する
  • 敷金の返還を求めないと約束する

他にもアプローチはいくつかありますが、交渉する時点で部屋の原状回復費用を確保させてあげれば許可が出る確率は上がるでしょう。

不動産業界の閑散期を狙う

賃貸業界は夏が閑散期です。冬から春にかけての繁忙期であれば「他にも借り手はいるので」と断られてしまうお願いも、閑散期であれば通る可能性があります。

具体的には7月から8月が賃貸不動産の需要が低くなる時期です。新規契約の場合も更新の場合も、この時期を狙ってみると交渉しやすいでしょう。

 

無断での飼育はNG 一番の秘訣は大家さんとの信頼関係

まずこれが大前提ですが、ペット禁止物件での無断飼育は厳禁です。ペット禁止の部屋を借りているのであれば、その旨を契約書に記載されている場合がほとんどです。約束を破っていたことがバレると、大切な生体もろとも部屋から追い出される可能性があります。

ルールを守って近隣住民ともうまくやっている優良入居者なら、大家さんも多少のお願いは聞いてくれるでしょう。飼育を始める前に、一度は大家さんか管理会社に相談してください。

 

まとめ

以上、ペット禁止物件での爬虫類飼育についてまとめました。ショップやイベントで可愛い生体を見つけると、ついつい後先考えず連れて帰りそうになりますが、そこはぐっと我慢して、準備を整えてから購入に踏み切りたいところです。

  • 部屋を傷つけるリスクはないこと
  • 近隣とトラブルを起こす心配もないこと

この二点を伝え、紹介したテクニックも併用すると、意外にあっさり許可がでるかもしれません。困ったら今回の記事を参考にしてみてください。