昆虫食の爬虫類のエサとしてコオロギ、デュビアやハニーワーム・シルクワーム、最近では人工飼料のグラブパイやレオパゲルが登場し、
爬虫類を飼育しているわたしたちは現在、エサの選択肢が豊富にあります。
それらが実際にどれくらいの栄養または成分を含んでいるのかを知ることで、今後のエサ・おやつの選択の参考になればと思います。
※ レオパゲル・グラブパイについては保証成分を記載しました。(サイトには何%以上何%以下という書き方がしてあります。)
※ 昆虫の栄養価については、昆虫のエサ・飼育状況によって変化します。
※ 灰分(かいぶん)は、カルシウム・鉄・リンなどのミネラルのことです。
※ カルシウム/リン比(Ca/P)は1:1〜2:1になるのが理想と言われています。
名称 | 水分(%) | 蛋白質(%) | 脂質(%) | 灰分(%) | Ca/P |
---|---|---|---|---|---|
イエコ | 73.2 | 17.2 | 6.1 | 0.4 | 0.14 |
フタホシ | 73.3 | 15.2 | 5.2 | 1.6 | 0.13 |
デュビア | 59.8 | 21.8 | 7.7 | 1.7 | 0.33 |
ハニーワーム | 58.0 | 14.3 | 24.8 | 0.5 | 0.10 |
シルクワーム | 76.6 | 13.1 | 8.4 | 0.6 | 0.77 |
ミールワーム | 62.9 | 18.2 | 13.6 | 1.6 | 0.14 |
ジャイミル | 61.0 | 18.4 | 16.8 | 1.9 | 0.07 |
グラブパイ | 10.0 | 40.0 | 12.0 | 12.0 | 2.0 |
レオパゲル | 80.0 | 10.0 | 1.0 | 3.5 | - |
※ 上記とは別の論文からのデータです。kg単位となっています。目安としてください。
※ レオパゲル・グラブパイについては保証成分を記載しました。(サイトには何%以上何%以下という書き方がしてあります。)
※ レオパゲル・グラブパイのエネルギーについては概算です。
名称 | 水分(g/kg) | 蛋白質(g/kg) | 脂質(g/kg) | 灰分(g/kg) | エネルギー(kcla/kg) |
---|---|---|---|---|---|
イエコ | 771 | 154 | 68 | 11 | 1402 |
ハニーワーム | 585 | 141 | 249 | 6 | 2747 |
シルクワーム | 827 | 93 | 14 | 11 | 674 |
ミールワーム | 637 | 237 | 54 | 12 | 1378 |
ジャイミル | 310 | 184 | 168 | 12 | 2252 |
グラブパイ | 100 | 400 | 120 | 120 | 2680 |
レオパゲル | 800 | 100 | 10 | 35 | 490 |
※今後、上記の表の変更、種類の追加・削除を予告なく行う場合があります。
人工飼料は昆虫だけを与えた場合の栄養に比べて豊富な種類と量のビタミン・ミネラルが含まれており、 肥満予防・くる病・消化不良などの健康を考えると選択肢の一つとして今後重要なポジションに上がってくるのではないかと思います。 また、昆虫嫌いだけれど爬虫類を飼育したいという方への救世主となる可能性もあります。
しかしながら、嗜好性は生きエサには敵わないところがあり、レオパゲル・グラブパイを食べない個体が多いのも事実で、
現状はそのリスクやコストを考えたうえでの選択となりそうです。ちなみにですが、REPIEWスタッフはレオパゲルを愛用しています。
昆虫の硬い外骨格はキチン質というものできていますが、そこにカルシウムはほとんど含まれません。既に常識ではありますが、昆虫を与えるだけの場合、ダスティング・ガットローディングで不足がちなカルシウムやビタミンなどを補う必要があります。
また、調べた昆虫の中で脂質が一番多かったハニーワームは、カロリーが高く病気・産卵後の体力回復効果に期待ができます。シルクワームは水分量が他の昆虫に比べて多かったため、水分をあげたいときは候補に上がると思います。
最後にはなりますが、昆虫の栄養・水分などは飼育環境によって上下するものであり、また、人工飼料に関しても保証成分を記述してあり、上記の表が100%正確な数値ではないことをご了承ください。